Excel関数入門:CHAR関数の使い方

数値コードから対応する文字を取得したいときに便利なのが CHAR関数 です。
改行や特殊文字の挿入、コード処理など、見えない文字操作にも使える便利な関数です。

この記事では、CHAR関数の基本的な使い方から、実務での活用例、よく使うコード一覧などをわかりやすく紹介します。


CHAR関数とは?

CHAR関数は、指定した数値に対応する文字を返す関数です。
ASCIIコード(またはWindowsのANSIコード)に基づき、数値に対応した文字を取得します。

書式

=CHAR(数値)

引数の意味

  • 数値:対応する文字を取得したいコード番号(1~255)

基本的な使い方

例 1:改行文字を取得(CHAR(10))

=CHAR(10)

→ セル内で改行する文字列を作るときに便利

=A1 & CHAR(10) & B1

→ A1とB1の内容をセル内で改行して結合(Alt + Enter で表示調整)

例 2:記号や特殊文字を挿入

=CHAR(169) → "©"
=CHAR(174) → "®"

よくある活用例

1. セル内で改行を含む複数行テキストを作る

="商品名: " & A2 & CHAR(10) & "価格: " & B2

2. 特定記号を含むIDやコードを自動生成

="ID_" & CHAR(65 + ROW(A1) - 1)  → A〜Zを自動付番

3. テキスト整形時の制御文字対策(CLEAN関数と併用)

=CLEAN(A1)

→ CHAR(0~31)のような制御文字を除去


よく使うCHARコード一覧(一部)

コード文字用途
10改行セル内改行
32空白半角スペース
34ダブルクォーテーション
38&アンパサンド
65~90A~Zアルファベット大文字
97~122a~zアルファベット小文字

注意点

  • CHAR関数はWindows環境でのANSIコードに基づいています(Macでは結果が異なることあり)
  • Unicode対応が必要な場合は UNICHAR関数 を使用してください(絵文字など)

関連関数

関数内容
CHARコード番号 → 文字を返す
CODE文字 → コード番号を返す
UNICHARUnicodeコードに対応した文字を返す
CLEAN制御文字を削除

まとめ

CHAR関数は、改行や記号など、通常入力できない文字を数値から挿入したいときに役立つ便利な関数です。
特に改行コード(CHAR(10))は、見やすいセル内表示やレポート作成で大活躍します。CODE関数やUNICHAR関数とあわせて使えば、文字コード操作の幅がさらに広がります!