数値を「常に切り上げたい」場面で役立つのが ROUNDUP関数 です。
ROUND関数が四捨五入するのに対し、ROUNDUPは「常に上方向に丸める」ため、上限を確保したい計算などに便利です。
この記事では、ROUNDUP関数の基本的な使い方から、ROUNDDOWN・ROUNDとの違い、実務での活用例まで詳しく解説します。
ROUNDUP関数とは?
ROUNDUP関数は、指定した数値を常に切り上げて丸める関数です。
桁数を指定して、整数や小数点以下の桁をコントロールできます。
書式
=ROUNDUP(数値, 桁数)
引数の意味
- 数値:切り上げたい元の数値(セル参照も可)
- 桁数:丸めたい桁数(正数=小数点以下、0=整数、負数=10の位など)
基本的な使い方
例 1:小数第2位で切り上げ
=ROUNDUP(3.141, 2) → 3.15
例 2:整数に切り上げ
=ROUNDUP(7.1, 0) → 8
例 3:10の位で切り上げ
=ROUNDUP(123, -1) → 130
桁数の指定方法まとめ
桁数 | 意味 | 例(数値:123.456) | 結果 |
---|---|---|---|
2 | 小数第2位まで切り上げ | =ROUNDUP(123.456, 2) | 123.46 |
0 | 小数を切り上げて整数に | =ROUNDUP(123.456, 0) | 124 |
-1 | 10の位で切り上げ | =ROUNDUP(123.456, -1) | 130 |
実務での活用例
1. 商品の数量を切り上げて管理
=ROUNDUP(在庫/1箱の個数, 0)
→ 不足しないように1箱単位で切り上げて発注数を出す
2. 小数点付き価格の調整
=ROUNDUP(B2, -1) '10円単位で価格を切り上げる
3. 作業時間を15分単位に切り上げて請求
=ROUNDUP(作業時間/15, 0)*15
ROUND・ROUNDDOWNとの違い
関数 | 動作 | 例:3.141, 2桁 | 結果 |
ROUND | 四捨五入 | =ROUND(3.141,2) | 3.14 |
ROUNDUP | 常に切り上げ | =ROUNDUP(3.141,2) | 3.15 |
ROUNDDOWN | 常に切り捨て | =ROUNDDOWN(3.141,2) | 3.14 |
注意点
- 常に切り上げになるため、「絶対値が大きくなる方向」に丸められます(負の数も)
- 数値そのものを変更するため、計算結果に影響あり
- 桁数をマイナスにすると、10の位・100の位でも調整可能
まとめ
ROUNDUP関数は、「必ず切り上げて余裕を持たせたい」処理に最適な関数です。
在庫管理、見積計算、時間調整など、実務でも多くの場面で活躍します。ROUND・ROUNDDOWNとセットで理解すれば、数値の丸め処理が自由自在になります!