複数の条件が「すべて満たされているか?」を確認したいときに便利なのが AND関数 です。
IF関数と組み合わせて使えば、「条件がすべて正しければ○○」といった判定処理が簡単にできます。
この記事では、AND関数の基本的な使い方から、IF関数との連携、実務での活用例までわかりやすく紹介します。
AND関数とは?
AND関数は、すべての条件がTRUE(真)であればTRUEを返し、1つでもFALSE(偽)があるとFALSEを返す関数です。
書式
=AND(論理式1, 論理式2, ...)
引数の意味
- 論理式1, 論理式2, …:評価したい条件を複数指定可能
基本的な使い方
例 1:単体使用(70以上かつ80以下)
=AND(A1>=70, A1<=80)
→ A1の値が70以上かつ80以下ならTRUE、そうでなければFALSE
例 2:IF関数と組み合わせ
=IF(AND(B2>=60, C2>=60), "合格", "不合格")
→ 国語と数学の両方が60点以上なら「合格」
よくある活用例
1. 勤怠チェック(出勤時刻と退勤時刻)
=AND(A2<="09:00", B2>="17:00")
→ 定時出勤・定時退勤かを判定
2. 契約条件をすべて満たしているか
=IF(AND(C2="〇", D2="〇"), "対応可", "条件不足")
3. 数値の範囲チェック
=AND(A2>=100, A2<=200)
→ 100~200の間にあるかどうか
OR関数との違い
関数 | 動作 | すべてTRUE → TRUE | 1つでもTRUE → TRUE |
---|---|---|---|
AND | 全条件が成立するか | ○ | × |
OR | いずれかが成立するか | × | ○ |
注意点
- 条件が1つでもFALSEなら全体がFALSEに
- 条件が多くなるとネストが深くなるので、分けて管理したほうが見やすい
- 論理式は比較演算(>=, <=, =, <> など)を使う
まとめ
AND関数は、「すべての条件を満たしているか」を確認したいときに使う、シンプルながら非常に便利な関数です。IF関数とセットで使うことで、より柔軟な条件分岐が可能になります。条件付き書式やエラー防止のためのチェックにも応用できるので、実務でも幅広く活用できます!