Excel関数入門:CLEAN関数の使い方

コピーしたデータに「見えない制御文字」や「改行コード」が混じっていて困ったことはありませんか?
そんなときに役立つのが CLEAN関数 です。
CLEAN関数を使えば、印刷や表示に不要な文字をスッキリ取り除くことができます。

この記事では、CLEAN関数の基本的な使い方から、実務的な活用例、注意点までをわかりやすく紹介します。


CLEAN関数とは?

CLEAN関数は、テキストから制御文字(印刷できない文字)を取り除く関数です。

書式

=CLEAN(文字列)

引数の意味

  • 文字列:クリーンにしたいテキストまたはセル参照

基本的な使い方

例 1:改行や制御コードを削除

=CLEAN(A2)

→ A2の中にある改行や不要な制御文字を削除

例 2:CHAR関数と併用(CHAR(10)は改行)

=CLEAN("商品名" & CHAR(10) & "価格")

→ 改行を除去し、1行の文字列に変換


よくある活用例

1. 外部システムやWebサイトからコピーしたデータの整形

→ 表示されない文字や不要な改行を削除

2. テキストデータのクレンジング

→ アップロード用CSVや印刷帳票を整える前に使用

3. 他の関数と組み合わせて見た目を調整

=TRIM(CLEAN(A2))

→ CLEANで制御文字を削除し、TRIMで余分な空白も除去


注意点

  • CLEAN関数は、ASCIIコード0~31の制御文字を削除します(CHAR関数で表現可能)
  • 全角スペースや見た目の改行など、印刷可能な文字は削除されない
  • Unicodeの一部制御文字(非表示文字)は対象外になることもある

関連関数

関数内容
CLEAN制御文字を削除
TRIM前後の空白や連続スペースを1つに整える
SUBSTITUTE特定の文字列を置換
CHAR数値コードに対応する文字を取得(CHAR(10)など)

まとめ

CLEAN関数は、見えない制御文字を取り除いてデータを整える非常に便利な関数です。
データ加工やクレンジング、帳票作成の前処理として活躍します。TRIMやSUBSTITUTE関数と併用すれば、よりクリーンで見やすいデータが実現できます!