Excelで複数の数値を掛け算したいときに便利なのが PRODUCT関数 です。
単純な「×」の代わりに使うことで、複数のセルや範囲の積を簡潔に計算できます。
この記事では、PRODUCT関数の基本的な使い方から、SUM関数との違い、実務での活用例までをわかりやすく紹介します。
PRODUCT関数とは？
PRODUCT関数は、指定した数値やセル範囲をすべて掛け算して、その積（合計ではなく積）を返す関数です。
書式
=PRODUCT(数値1, [数値2], ...)引数の意味
- 数値1, 数値2, …：掛け算したい数値、セル、またはセル範囲
基本的な使い方
例 1：単純な掛け算
=PRODUCT(2, 3, 4) → 24例 2：セル範囲を掛け算
=PRODUCT(A1:A3)→ A1～A3の値（例：2、5、10）の積（2×5×10）= 100
例 3：セルと数値を組み合わせ
=PRODUCT(A1:A3, 0.1)→ 範囲の積に0.1を掛ける（割引率や割合計算など）
よくある活用例
1. 商品の総原価計算（数量 × 単価）
=PRODUCT(B2, C2)2. 複数の係数を掛け合わせたスコア計算
=PRODUCT(D2:F2)→ テスト3科目の点数を掛けて評価スコアに変換
3. 複利計算の基礎（利率 × 年数）
=PRODUCT(元本, (1 + 利率)^年数)（この場合は別途 ^ などと組み合わせる）
PRODUCTと「*」の違い
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| A1A2A3 | 簡単で見やすいが、範囲が増えると大変 |
| PRODUCT(A1:A10) | セル範囲の掛け算が一気にできて便利 |
注意点
- 空白セルは無視される（0があると結果は0になる）
- 文字列やエラー値が含まれると、計算できない場合あり
- 範囲に0が含まれると結果は必ず0になるため注意
まとめ
PRODUCT関数は、掛け算を効率的に行うためのシンプルで強力な関数です。複数のセルや範囲を一括で掛け算したいときに重宝します。SUM関数が「足し算のまとめ役」なら、PRODUCT関数は「掛け算のまとめ役」。ぜひセットで使いこなしましょう！
